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サッカーが好き!勉強も頑張る!!中学校サッカー部特集

特集:サッカーが好き!勉強も頑張る!!中学校サッカー部特集

フェアプレー賞受賞

今回の大会で選手と応援側が共に評価を得て、全国で1校のみが称えられる「フェアプレー賞」を受賞しました。

全国中学校サッカー大会を終えて

全国大会初出場で準優勝の快挙を成し遂げた中学校サッカー部。十分に闘ったと思いますが、試合に負けた選手たちは、悔し涙を隠しきれませんでした。 地区大会から「全国制覇」という大きな目標を掲げ切磋琢磨してきた選手たちに話を聞きました。

キャプテン
加藤駿佑 MF 中3

決勝戦を終えたときは、悔しくて泣いてしまったけれど、そういうときこそ、「キャプテンは泣いちゃいけない。」と仲間に言われ、はっとしました。キャプテンだからこそ、自分自身に誰よりも厳しくいないといけないんです。これは、下井先生に教わった事でもあります。上に立ってまとめていく人間だからこそ、自分をしっかり持っていなければならないんです。僕にとって一番心に残っていることです。


中島宏海 GK 中3
準優勝できたのは、監督の下井先生のおかげだと思っています。正直、ものすごく恐いんですけど(笑)、本気で、自分たちに向き合って、叱ってくれる先生は、今までにいませんでしたから。自分はまだ、下手だし、シュートを入れられるけど、どんなときも声を出して周りのみんなに、こいつが声を出しているから、まだやれると元気づけられるような、周りに、その勢いを伝染させる事ができる選手になりたいと思います。


田中雄大 DF 中3
負けたときは悔しかったですね。でも、ベンチに入ってない部員も含め、全員でがんばってこられたことがうれしかったです。仲間がいたからこそ、ここまで頑張って来られました。1対1の局面や、どんな試合などでも負けずにプレイできる選手になりたいです。


清水英伍 MF 中3
正直、ここまで(決勝まで)来られると思っていなかったです。負けたけれど悔いはありません。下井先生からは、何でも、自分で考えるような指導を受けてきました。ヒントを与えてもらって、そこから自分で、答えを導きだして行くことが力になっています。見ている人たちに、感動や元気を伝えられる選手になりたいですね。せっかく見に来てくれているので、ただ単に勝ち負けを競ったゲームではなく、中身のあるゲームをしたいです。


平常心で、
いつもと同じように挑めないとだめなんです。

中学校のサッカー部の練習は、週4日と限られています。その短い練習の中で、全国大会準優勝という快挙と、 フェアプレー賞という素晴らしい賞を受賞しました。選手達の努力はもちろんですが、 顧問の下井英生先生の指導が大きな影響を与えているようです。

平常心を保つ

中学校のサッカー部の顧問になって、3年目ですから、ちょうど、今回、準優勝した選手(生徒)たちと、3年間を共にしてきた事になります。私は、元々、学生の頃は、ずっと野球をやってたんです。実はサッカーは専門外なんですよ。ただ、スポーツのジャンルは違っても、社会に出て活躍できるようにと思って接していますので、大きな点は一緒だと思っています。何より、生徒と同じ目標に向かって、本気で向き合わないといけないと思っています。 教えるときに、野球の技術を教える事はできますが、サッカーの技術を教えることはできません。ただ、決勝で負けたら同じだと思っています。1回戦だろうと、決勝戦だろうと、負けたら同じなんです。平常心で、いつもと同じように挑めないとだめなんです。そうでないと勝てないんです。だからこそ、普段の生活から緊張感を持って生活する事を厳しく言っています。


目標を持って、それに向き合う

筑陽の中学校のサッカー部は、月・水・金・土の週4日の練習しかしてません。1日の練習時間は、だいたい2時間から2時間半です。学校が休みの土曜日に練習をするときは、朝から晩までしていますが、それでも多い練習量とは言えないと思います。決勝で戦ったチームや、他の学校は、毎日のように練習をしていると思います。その中で、今回、準優勝できたという事は、選手たちの力に、ものすごいものを感じます。今回のチーム、実は、筑紫地区の大会から「全国制覇」と書いて張り紙をしたんです。2〜3回、目標を変えろと言った事もあります。それに見合う行動をしていなかったですから。しかし、生徒たちは、その目標に向かって努力し始め、自分も本気で向き合って行きました。技術は教えられないけれど、自分にできる事は何だろうと、本気で考えました。暑い中で2試合戦える体力作りをするために、梅干し、水風呂、アップを変えたりしました。全国大会を視野にいれ、環境のかわる中で戦うことを考えて、短い時間の練習で、遠征を多くして、寝床を変えて、いいプレイができるようにと。とにかく、普段の練習から、それができるように取り組んできました。 今回、私は、「目標を持って取り組めば、達成できる」という事を、選手(生徒)たちに教わりました。全国大会初出場で準優勝という素晴らしい成績を残す事ができたのは、何より、選手(生徒)の努力と、「全国制覇」という強い気持ちがあったからこそです。


厳しさを乗り越えて

これからは、次の年代の生徒を、どうしていくかです。今年のチームが、この成績を残したということは、今の1・2年生も、同じように強いチームとして見られるわけです。本当は、選手は入れ替わっているんで、違うチームとして見てもらいたいんですけど、でも、そうはいきません。そのプレッシャーに負けないチームを、選手(生徒)を育てないといけないと思っています。私の指導を、選手(生徒)たちも厳しいと思っているようですが、この指導を乗り越えられれば、どんな試合に出ても、いつもと同じでいられると思っています。そして、何事にも逃げない強い力も身に付くと信じています。全国大会は終わったばかりですが、準優勝した選手(生徒)たちも、新しいチームの選手(生徒)たちも、私も一緒に、次の目標に向かって歩き出したいと思っています。



全国中学校サッカー大会


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編集後記
中学校のサッカー部の生徒たちは、必ず立ち止まって目を見て挨拶をしてくれます。その姿に、日頃から感心していました。厳しさを受け止め、自らを磨いてきた彼らだからこそ、短い練習の中でも、全国大会初出場で、準優勝という素晴らしい成績を収めることができたのではないかと思います。来年、高校生となってグラウンドを走る彼らの姿が楽しみです。