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受け継がれてきたもの|放送部特集!!

受け継がれてきたもの|放送部特集!!

 2009年3月1日。本校の卒業式で学校功労賞を受ける放送部の生徒たちの姿がありました。この功労賞は、全国大会で受賞した生徒や、学園生活に大きく貢献した生徒に贈られる賞で、学校行事や毎日の放送で貢献してきた放送部の生徒には、毎年、贈られています。放送部は、今年、創部50年の節目の年にあたります。長い歴史を持ち、全国に先駆けて全校に向けたテレビ放送を始めた放送部。どんな活動をしているのでしょうか。

受け継がれてきたもの

 「おはようございます。◯月◯日、朝の放送です。」 筑陽学園の朝は、爽やかな音楽とともにテレビに映る司会者の挨拶から始まります。中学、高校全ての教室のテレビで、校内行事や大切なお知らせなどが放送されるこの伝達放送は、一日2回、朝と帰りに放送部の生徒が行なっています。
 本校の放送部は、今年、創部50年の節目にあたります。一期生は、昭和35年度(1959年)と記録が残っています。これまでに、全国大会や九州大会などで、アナウンス・朗読・番組部門で、輝かしい成績を収めてきました。創部当初は、2畳ほどの狭い部室でラジオ番組を制作していたそうですが、現在では3つのスタジオがあり、テレビを使った全校放送を行っています。このテレビ放送は昭和40年代に始まり、学校の視聴覚教育としては全国的にみても非常に珍しい取り組みで、当時から大きな話題でした。現在でも、これだけの放送設備を調えて学校放送を行なっている高等教育機関は稀でしょう。
 長い時を刻みつつも、毎日の放送を始め、番組制作やアナウンス・朗読などの心構え、技術力は受け継がれて、今も変わらず、素晴らしい放送が行われています。それは、歴代の顧問の先生方の熱心な指導や、数多くの卒業生の努力が受け継がれているからではないでしょうか。


放送部の活動の様子をご紹介します。

【放送室】
1号館奥にあります。

放送室1 放送室2 放送室3

【伝達放送の様子】
本格的な設備。まるで小さな放送局です。放送中は緊張感が漂っています。
伝達放送は、毎朝始業前に放送されています。各部員は、それぞれの役割をローテーションを組んでこなしています。 伝達放送時には、カメラ2人、スイッチャー1人、ミキサー1人、字幕スーパー1人、司会1人、ナレーション1人、指導係り1人の生徒たちが携わっています。

伝達放送の様子1 伝達放送の様子2 伝達放送の様子3

【アナウンスの練習】
発声練習や原稿の読み方、話し方を練習します。
人前で、きちんと話せる事は将来とても役立ちます。

アナウンスの練習1 アナウンスの練習2 アナウンスの練習3

【番組制作】
夏に行なわれるNHK杯全国高校放送コンテストに向けての番組を制作しています。
昨年冬に行なわれた九州大会では福岡県予選で優勝し、九州大会で制作奨励賞を受賞し ました。

番組制作1 番組制作2 番組制作3
番組制作4 番組制作5 番組制作6

第30回九州高校放送コンテスト 制作奨励賞受賞作品

「証〜自分を残す〜」
*本校のデザイン科教諭の車文夫先生を追ったドキュメント番組。
 幼い頃から写真を撮り続けている車先生の写真への想いに迫っています。



部長の後藤君

部長:中高一貫科 後藤拓也

■放送部の活動内容について
朝と帰りのテレビを使っての放送、そして放課後に番組制作やアナウンス、朗読の練習をしています。
■放送部に入った理由は?
テレビカメラに興味があり、 家などでは、妹の運動会などを撮っていました。放送部に入って上手に撮ることができるようになりたいと思い入りました。
■放送部に入って良かったことや大変だったことは?
放送技術の事だけでなく、年上の人に対する礼儀など学校の授業では、なかなか学ぶことの出来ないことを学ぶことができ、良かったです。大変だったことは、朝と帰りに毎日放送することが大変です。
■近い目標について
6月にNHK杯全国高校放送コンテストの県大会で入賞することです。
■放送部をこれからどんなクラブにしていきたいですか?
これからは、今まで以上に部員全員が協力しあい、積極的に物事に取組む活気のある部にしていきたいです 。
■将来の夢について
大学進学は、映像学科のある大学を目指して頑張っています。
将来は、テレビを通して世界の出来事を沢山の人に知らせることが出来るようになりたいです。


将来の基盤づくり

 放送部を卒業し、メディア業界で活躍している人も少なくありません。NHKや各民法放送局、FMラジオ局、コミュニティ局などで、ディレクターやアナウンサー、ナレーターとして活躍している人、自ら起業しMCやナレーターを派遣する会社を設立した人、劇団を主宰している人など、それぞれの場所で輝いています。もちろん、メディア以外の仕事に就いた人たちも重要ポジションをませられている人が多く、卒業生は揃って、「放送部の3年間があったから、今の自分がいる」と話してくれます。
 学校内の視聴覚を担当する放送部の生徒は、服装や挨拶、礼儀、言葉遣い(敬語)に至るまで、他の生徒のお手本になるようにと、顧問の先生や先輩から厳しく指導されています。また、部活動では、番組制作に取り組み、自らが考え行動し仲間と力を合わせて、いい番組を作って行く作業を経験したり、アナウンスや朗読の練習で人に伝わるための話し方を学んだりと、卒業するまでに大きな力を身につけているようです。放送部は、メディア業界に限らず、自らの将来の夢を掴むための基礎力を学べる場所なのかもしれません。


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編集後記
半世紀という長い時を刻んできた放送部。2010年には、3号館への移転計画があり、新しい放送室が誕生します。4月になり、新入生を迎えた筑陽学園。多くの新入部員が加わって、放送部の新たな時代を刻んで行って欲しいと願います。

放送部活躍の軌跡>>